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2010年9月30日木曜日

竹トーンアーム遍歴 Bamboo tone arm

私のトーンアーム遍歴をご紹介します。

まずは、自作する以前に使っていたトーンアームが一番下の写真、sme社製の3012rです。
初代の木製アームは写真も実物も紛失してしまいました。簡単に説明しますと、有効長は350mmオフセット角は0度、マイクロ精機のジャンクアームより、3ポイント ベアリングを流用、木材はイペ材、です。
こいつが、とても高性能で、3012rが霞んでみえました。
当初は遊びで作りましたので、Shureのm75をつけました。しかし、これはと思い、Audio-Technica  at33やortofon spuなどに昇格していき、sme 3012rに変わってメインアームになりました。

下から2番目の2代目木製アームは、初代の成功に気をよくして作ったもので、有効長は320mm、オフセット12度、1pのスパイク支持です。このアームは試聴した感じでは初代とほとんど性能が同じで、慣性重量が増えた分、レコードの反りに対して弱くなりました。

初代の竹アームは、有校長450mm,オフセット角は可変式、1p糸吊り式です。
これがまた、目の覚めるような切れ味の音で、有効長450mmもあるのに反りに対してもかなりの順応性がありました。ウエイトはビスを入れていました。

2代目竹アームは、有効長は600mm、オフセットは0度、同じく糸吊り式で、ウエイトは那智石です。

3代目はさらに有効長を伸ばし、850mmになりました。


2011年7月追記

「自作トーンアーム」で検索されてこられる方が多いので、参考までに設計の仕方とまでは言いませんが、長さやオフセット角の決め方について私の持っている考えを書いておきます。

先ず、長さを決めますが、これはカートリッジの種類で大分違ってきます。
アーマチュアを使う方式のそれは、磁気回路に対して発電系が従順であるため、アームの先端はある程度の慣性質量が必要です。慣性質量を大きくするには、アーム自体を長くするか、質量を大きくするか、のどちらかです。もう一つの要素としては音の好みです。音楽のニュアンスを大事にするのか、忠実な再生か、などです。長さは、針先から支点まで850㎜までは制作検証済みです。そこまで長くする必要があるのか、ないのか、意見が分かれると思います。ちなみに海外の製品では27インチのアームがあるようです。アームを長くすることで、トラッキング誤差も小さくなります。

次にオフセット角ですが、0度が一番簡単で、アームにまっすぐカートリッジを取り付けるだけです。この場合オーバーハングではなくアンダーハングになります。レコードの外周ではインサイドフォースが発生し、内側ではアウトサイドフォースが発生します。それぞれの力学的な力は微弱ですから、キャンセラーウエイトは必要のないレベルです。これの欠点はトラッキング誤差が大きいと言う事ですが、現在のカンチレバーのあるカートリッジは、音溝はずしたり、音が歪んだりと言ったトラブルはほとんどありません。
オフセット角を大きくとる場合は、オーバーハングをより深くとって、巻き込むように再生します。角度はアームの長さによって違いますが、トラッキング誤差の少なくなる角度が一カ所ありますので、そこで決定して下さい。誤差は完全に無くなる事はありません。オフセット角が大きい場合はインサイドフォースも大きいので、必要に応じてキャンセラーウエイトを付け加えて下さい。オフセット角が大きくてもそれを必要としない場合もかなり多いと思います。

支持方式 私は3ポイントベアリング式と、1ポイントスパイク式と、1ポイント糸吊り式を試しました。それぞれ個性はありますが、問題なく再生出来ます。音の性格は一概に言えませんので試しに作ってみて下さい。







3代目竹アーム











3代目竹アーム










2代目竹アーム











2代目竹アーム










初代竹アーム









初代竹アーム












2代目木製アーム

















sme-3012r