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2017年8月12日土曜日

「38空間」研究試聴室

今まで、自宅の6畳間を試聴室としていたが、
今年の6月より、16畳くらいの広いスペースに移動した。

それこそ6畳間の時は自分のいる場所と、コーヒーを置く場所くらいしか残っていなかったので、移動して本当に楽になった。

天井も2,7mと高く、下はコンクリート土間でがっちりしていて、ハウリングの心配もない。もともと店舗スペースなので入りやすい。
良い事尽くめなのである。

38空間 試聴室







以前はこういう状態だった↓

2017年4月13日木曜日

ターンテーブル周りと近況報告



ターンテーブルの軸受け部分の写真

aの場所にフリクションクラッチを付ける。
フリクションクラッチと言ってもブッシュを履かせて滑らせるだけである。
それでちゃんと定速に達するの?と疑問を持ちますでしょう。
ちゃんと定速に達します。
只、クラッチを設ける場所が重要。
aでなく、bの場所では定速に達しない。
なぜならば、その上にフリクションが存在するからだ。

cは厚紙で自作したディスクカップリングである。
最初は、オルダム式カップリングを発注してみたが、どうも調子が悪い。
振動はむしろリジッド式より酷いし、音像もぼやける。
そこで、そのオルダム式を改造。
センターさえしっかり合わせれば、厚紙でも十分な性能が得られる。
(クラッチ機構など、モーメントを逃がす機構を作らなければ、すぐに壊れる)

その下は、ウォーム減速機である。
ウォームホイールはジュラコンで出来ているので、これまた負荷をかけられない。
ばらしてみて気付いた事、そんなに大した精度では組まれていない。
だったら、
ウォームホイールを普通の平歯車で代用できるか実験してみよう。
なぜ?
ウォームホイールは歯数が50,60、と切りの良い数字の物しかないが、
平歯車はもっと細かく製品が出ている。
中部圏に住んでいる私の欲しいホイールは54なのである。
そうです、同期モーターを直接つなぐ計画なのです。



現在のプレーヤーまわりの様子。
いよいよ、狭くなって、プレーヤーが座卓の上に鎮座した。

マイクミキサーがあるが、これはピックアップカートリッジ単体ではどのような性能があるのか、モニターするための物。モニタースピーカーも見えると思うがこれもそのためである。
詳しい説明は省く。

さて、去る4月9日に行ったコンサートの話。
写真は1枚も無いが悪しからず。

ホールの広さは100平米前後だと思う。
天井は高くて3m以上あるので響きに余裕がある。
ただ、舞台がかなり響くので、特有の癖を出さないように適度にダンピングしなければならない。低音は家で聴くよりも薄かった。
キャンセルしているようで、前に飛んでいなかった。
それと、最初はハムかと思ったが、モーターのノイズを拾っていたようだ。
家に置いてある状態とはレイアウトが違って、プリアンプがモーターに近かったせいもあるだろう。まあ、しかし全般的には良い響きでこのプリーツスピーカーの良さを表現できたと思う。

2017年1月5日木曜日

ターンテーブルの駆動方式

ターンテーブルの駆動方式

過去のメーカー製のものにはいろいろあった。
そして、オーディオマニアたちは、永遠に答えの出ない問題に取り組んでいる。

現在の既製品は恐らく、サーボのダイレクトドライブか、ベルトドライブだろう。
それ以前、サーボ技術がなかった時代は、シンクロナスモーター、インダクションモータなどの交流モーターのベルトドライブが一般的、あるいは糸、又はアイドラーで動かしていた。
それより以前は、良質なゴムがなかったため、アイドラーは静かなもの、耐久性のあるものが出来なかった。
その為、ウォームギアが使われていた。

さかのぼればさかのぼるほど、大型、そして回転音の大きいものとなる。

大型でうるさい、一見すると現代のプレーヤーよりも劣って見えるのだが、オーディオマニアたちは、サーボモーターの登場する以前のモデルを愛用している。

私自身も現代の物と古いものを聴き比べて、圧倒的に古いプレーヤが良いと感じる。

じゃあ、昔の駆動方式を現代の技術でリバイバルすればよいじゃないか?

答えはそれほど簡単ではない。
音を決定づける要素は材質(真鍮、アルミ、ステンレスなど)、強度(シャフト径、プラッターの厚み、キャビネットの厚みなど)、回転モーメント(プラッターの重量、高速イナーシャ、モーターのローターの質量など)それにプラスして駆動力の伝達(モーターとの連結方式)が絡んでくる。

さらに、これらは組み合わせの問題であり、単体で良いものを選ぶことは出来ない。
例えばサーボモーターを使う場合プラッターの質量は十分大きい方が良いが、シンクロナスモーターを使う場合重すぎるとかえって音が鈍くなる。

だからこそプレーヤーまわりの問題には諸説あり今後も試行錯誤が続くのであろう。

今回、私はウォームギアに挑戦した。
ゴロ音(再生中にゴロゴロ音がすること)がたいていの場合大きくて調整に苦労するわけだが、私のように産業用の汎用部品を使う場合、なおさら苦労させられる。


今回はスピードコントロール付きのインダクションモーターを使った。
インダクションモーターとシンクロナスモーター、オーディオマニアの間でもどちらが良いか意見が分かれる訳だが、シンクロナスモーター、を使う場合これにさらに回転数を合わせ仕組みが必要になる。

モーターを500mmの長いシャフトで連結しているのはなぜか?
ミスアライメントの吸収、モーターの振動の吸収のためである。
オルダム式カップリングなどを使うのも手だが、余計な機構を設けないのも音作りには重要なことであり、今回も発注はしたが、使わなかった。


プラッター受け軸である。
これまた用途外使用であるが、チェーンスプロケットを対向して付け、フリクションクラッチの機構を設けてある。
ここにクラッチを付けるとギアに余計な負担がかからないので、大きなものを使わなくて済む。


以前に使っていたアイドラードライブの写真も載せておこう。


やはり、長いシャフトを使って振動を制御するやり方だ。
これはリアクションシンクロナスモーターを使っていて、回転数の調整はアイドラーの当たる位置を調整する。
機構部のアップがないので良く分からないかも知れないが、上の写真で言うと、上の板がプラッターで、下の板はアイドラーを当てるためのサブプラッターと言える。
下からアイドラーを当てているので、回転数を落としたい場合は内周にアイドラーの当たる位置をずらせばよい。
音は良いのだが、これもやはりゴロ音との闘いであった。

もう一つプレーヤーを載せておく。


これは去年のコンサートで使ったプレーヤー。
ゴロ音はないが、音は上の二つほどのインパクトはない。
それに、モーメントが小さすぎて、少しワウフラが出ていた。かなり短い周期のフラッターなので、少し回転モーメントを大きくすれば解消されるだろう。
モーターは超低速シンクロナスモーターと呼ばれるもの。構造はステッピングモーターと同じで、それを交流電源に同期させている。
駆動側のプーリー径が大きい事に気づいたと思うが、このモーターは中部圏(60Hz)では72回転となる。そのため、プーリーは大きく糸ドライブでも伝達ロスはあまりない。

しかしまあ、このプレーヤーも伸びしろがあまり期待できないので、この辺で良しとする。

次回、2017年4月のコンサートはウォームギアのプレーヤーを持ち込もうかと考えている。
今の段階ではゴロ音が気になるが、音の密度感や実態感は飛びぬけているので、もう少し追い込んで間に合わせたいと思っている。